日が暮れてきたかと思っていると、あっという間に暗くなる。
そんな秋の夕暮れのようすを「秋の釣瓶落とし」という言葉がある。
釣瓶・釣る瓶(つるべ)とは、井戸において、水をくみ上げる際に利用される、綱等を取り付けた桶などの容器をいい、後に、それを引き上げる天秤状の釣瓶竿や滑車など機構の一切を指すようになった。 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
今や時代劇やドラマぐらいでしか見ることのない、井戸や、釣る瓶。
秋の日の沈む早さを、井戸の底へ釣る瓶がサーッと、落ちていく有り様にたとえられたこの言葉。
夏から秋への季節の移ろいを、日々の暮らしから感じ取られ、私は好きだ。
今年は真夏日が10月になっても続いていたが、中旬に入った今、ようやく冷房のスイッチをOFFで過ごせている。
庭では、ヤハズススキの花穂が開き、コムラサキシキブの実は紫色になっている。
開けたサッシ戸からは、金木犀の甘い香りが涼しい風に乗って部屋に入ってくる。
すっかり季節は「寒露」の候に移ろいでいた。
寒露とは、露が冷たく感じられてくるころのこと。空気が澄み、夜空にさえざえと月が明るむ季節です。 日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしーより
昨日、旦那(夫)が夕食に大好物の栗おこわを焚いてくれた。
「花より団子」派の私は、おはぎ、柿、栗、さつま芋、茄子など食べ物で、秋をより一層感じている。